用語解説集
電力土木分野
クリープ試験とは...
材料に一定の温度・荷重を掛けて、変形特性(クリープ率・クリープ曲線)や、破壊に至るまでの時間(クリープ寿命)、残留ひずみ(クリープ回復)などを測定する試験です。加える力は引張・曲げ・圧縮の各種があり、特に高温に長期間さらされる部材の耐性評価において重要な試験項目です。
当社では、原子力発電所などに用いられるコンクリート材料の耐性評価や、放射性廃棄物の処分場となる地下深部岩盤の変形特性評価に資することを目的として、クリープ試験を行っています。
減勢工とは...
ダムからの放流による水のエネルギーを弱める働きをする構造物のことです。ダムから 流下する水のエネルギーは非常に大きく、そのまま流下させた場合、下流の河床や川岸の堤防、河川管理施設、人家、道路、橋梁、発電所などに被害が出る恐れがあります。これを防止するため、減勢工は洪水吐最下流部分に設けられます。代表的な減勢方式として 跳水式、スキ-ジャンプ式、自由落下式があります。
当社では、減勢工が適切に役割を果たすかどうか評価するため、水理模型実験などを 行っております。
高密度電気探査とは...
物理探査と呼ばれる地盤調査法の一つです。電気探査とは、地面などに一定間隔で設置 した電極(鉄棒)の一つから地中へ電流を流し、他の電極で測定される電位差から地盤などの電気抵抗(比抵抗)を調べます。地盤などの物性によって比抵抗値は大きく変わるため、電気探査により地下の構造などを推定することができます。比抵抗値は、主に二次元分布の比抵抗断面図として表されます。高密度電気探査では、測定範囲の中により多くの 電極を設置することで、より詳細な地盤など情報を得ることができます。
当社では、この手法を用いて地下空洞の周辺岩盤・ダム提体・産廃処分場・河床など様々な場所での調査を行っております。
原子力バックエンド分野
岩石間隙水とは...
岩石の間隙を満たしている水のことで、地下水では裂か水(岩盤の割れ目や溶岩の空洞、鍾乳洞にある水)と区別される用語です。地層水とも呼ばれます。岩石間隙水には、重力や圧力によって移動する「自由水」と、固相表面の水酸基などと弱く結合している「吸着水」があります。その他、岩石には結晶の成長中に取り込まれた「流体包有物」、水和物を構成する「結晶水」などの水分も存在します。
当社では、地下水の水質形成過程や滞留時間などの評価に資することを目的として、岩石間隙水の各種抽出試験(圧縮抽水・遠心分離・リーチング・同位体交換)と、水質分析、水素・酸素同位体分析などを行っています。
ベントナイト系材料とは...
膨潤性の粘土鉱物(スメクタイトなど)を主体とした土質材料のことです。火山灰などが熱水によって変質した結果、ベントナイトは生成しました。保水性やイオン吸着性があり、圧密することによって高い止水性も発揮することから、産業廃棄物の管理型処分場などで利用されているほか、放射性廃棄物の地層処分・余裕深度処分への適用性も期待されています。
当社では、ベントナイト原鉱石や混合土も含めたベントナイト系材料の膨潤試験・透水試験のほか、劣化試験・ガス透気試験などを行い、その適用性・安全性を調べるための様々な基礎データを取得しています。
環境・景観分野
土壌汚染対策法とは...
土壌汚染対策を確立して国民の健康を保護するために、平成14年5月に公布された法制度のことです。本法では、土壌汚染状況調査や指定区域の指定・台帳の調整、土壌汚染による健康被害の防止措置が定められています。
当社では、「土壌汚染調査指定機関」(環2004-1-88)の指定を受けて、土壌汚染調査を行なっております。
分析・環境計量分野
温泉法の改正とは...
温泉を保護し、その利用促進を図ることを目的として1948年に温泉法が制定されました。この法律では、土地掘削の許可制や、温泉の利用、温泉成分などの表示義務などについて定められています。2005年には、従来の温泉成分に関する表示義務に加えて温泉の状況についての表示が義務づけられました。さらに2007年に、利用者への情報提供の充実のため、温泉成分の定期的な分析(10年ごと)と成分掲示の更新が義務づけられました。新規で温泉をくみ上げようとする個人も含めた全ての方は、可燃性天然ガス(メタンガス)の濃度測定を実施することが必要になります。
当社では、温泉水の水質分析やメタンガス濃度の測定、届け出や確認のための書類作成のお手伝いを行なっております。
流速計試験所関係
流速計とは...
水などの流体の速度を計測する機器のことです。主に河川や水路などの流量を測定するために使用されます。
流速計は、回転翼により流速を測定する回転式流速計が主流ですが、ほかにも電磁式、超音波式、電波式流速計なども数多く使用されています。
発電水力流量測定規則の解釈第3条4項には、「流速計は測定の日前1年以内に係数試験により係数を確定した流速計であって、流水の状況に応じ適切な性能を有するものにより行なうこと。」と明記されています。
また、河川砂防技術基準(案)には、「流速計は、原則として毎年1回流速計検定所において検定を行い、回転式流速計では回転子の回転数から流速に換算するための回帰式の係数の妥当性を保っておかなければならない。」と明記されています。
セレス流速計試験所では、流速計の種類、用途に応じた校正試験、試験成績書の発行を実施しております。
回転式流速計とは...
回転式流速計とは、流水の力で回転翼を回転させ、その回転数あるいは回転力により流速を測定する機器です。
回転速度と流速が比例するように設計されており、あらかじめその関係式を検定することにより、回転速度から流速を求めることができます。
回転式流速計には、以下のタイプがあります。
・バケット式:回転翼がバケットで、回転軸が流水に対して垂直のもの。
・プロペラ式:回転翼がプロペラで、回転軸が流水に対し平行のもの。
電磁式流速計とは...
電磁式流速計とは、磁界中を電導体である水が移動することにより、発生する起電圧から流速を測定する機器です。
ファラデーの電磁誘導の法則を利用したものであり、電磁コイルにより検出部の周囲に磁界を発生させます。その磁界中を電導体である水が移動する際に、検出部の電極間に電導体の移動速度に比例した電圧が発生します。その発生電圧を検出、増幅することにより流速を求めることができます。
回転式流速計と比較し、可動部分がないことが特徴の一つです。
超音波式流速計とは...
超音波式流速計とは、超音波の発信および受信における伝播時間や周波数の差を利用し、流速を測定する機器です。
超音波式流速計には、以下の測定方式があります。
・伝播時間差方式:超音波の送受信装置を両岸に設置し、水中の直射波の伝播時間の変化をとらえたもの。
・ドップラー方式:発射された超音波が流体中の懸濁物質により反射され戻ってくる反射波と発射波の周波数の差をとらえたもの。
電波式流速計とは...
電波式流速計とは、電波の発射波および反射波のドップラー効果を利用し、流速を測定する機器です。
水面上のある角度から水面に向けて発射された電波は、流水表面に生じている波で反射されます。その反射波の周波数の差を測定することにより、表面流速を求めるものであり、波の速さにより周波数が変化するというドップラー効果を利用したものです。電波式流速計は、流体に接触せずに流速を測定することができます。
河川流量調査(河川流量観測)とは...
河川のある地点の水位及び流速を測定することにより、流量を算定することを目的としています。河川の流量は、その断面積と流速の積として求められることが一般的です。河川の断面積は、断面をいくつかに区分し、各区間の水深を測ることにより算出されます。流量の単位は、通常m3/secが用いられます。
実河川においては、流量を常時観測することが困難です。そこで、低水位から高水位までのできるだけ異なった水位にて流量を実測し、その観測された流量と水位を関連づけた「水位流量曲線」を作成します。この曲線を用いることにより、日々変化する水位から流量を換算することができます。
流量は、河川計画や洪水予報などの基礎データとなることから、長年にわたり継続的に測定していく必要があります。
当社においても、観測経験をもとに河川流量調査を実施しております。


